~合計3時間のAさんとの関わり。3回だけの訪問介護~

「悔しい」

亡くなる少し前に
利用者Aさんが言った言葉。

だそうです。

どれほどの想いが
この言葉に込められてたのかな…。

この方には、たった3回しか
お会いしたことがありません。

ここに至るまでのAさんの人生、
時間の歩み方は到底、
理解してない程の関わりだけど、

Aさんのこの言葉は
胸にガツンと来るものがあった。

Aさん/60代後半の男性/癌末期

私は本業の訪問入浴の片手間に
訪問介護もやっています。

入浴の仕事が休みの日に、
Aさんのお宅に訪問介護で週に一度、
1時間のケアでお伺いしていました。

癌末期と言うのもあり、
当初は1〜2回お会い出来るかどうか?
のような状態でしたが、

Aさんの身体の状態も少し良くなり、
初日を含めて計3回、
Aさんにお会いする事となります。

「たったの3回」
時間にすると
「たったの3時間」です。

訪問初日

Aさんへのケア内容は主に食事介助。
奥さんの作ったご飯を
私が食事介助すると言った感じ。

食欲が全くないと言う
Aさんの気持ちとは裏腹に、

「少しでも食べて元気になって欲しい」

と願う奥さんはAさんの好物を用意し、
リビングで待っています。

この日のメニューは、

おかゆ、ほうれん草のおひたし、
しらすの釜揚げ。

中でもお酢で和えた
しらすの釜揚げは大好物だそうで。

私(好きなものあるなら沢山食べてくれたらいいな)

しかし、
どんなに大好物を目の前にしても
食欲がないのでなかなか進みません。

それでも唯一、
大好きな釜揚げを一口食べた時、
小さな声で「美味しい」と言いました。

そんなAさんを奥さんが励まします。

「美味しいでしょ?!」
「食べて元気出して!」
「食べたら力になるから!」

その奥さんの
願いにも取れる気持ちに、

私は心の中で

「もうすぐお別れになるんや…」

と思いながらも、つい

「Aさんっ。そうですよ〜」

と、少し便乗してしまった。

「そやな…。自分の為やもんな」

Aさんの返したこの言葉に
少し胸がチクンとした。

小さな後悔

食事介助がなかなか進まず、
時間通りに
終わりそうになかったので、

おかゆの中に
しらすを混ぜて食事介助しました。

でも、食欲がない中で唯一、
しらすの釜揚げが
美味しいっておっしゃってたから、

おかゆと混ぜずに
お酢の味がついたしらすをそのまま
食べてもらったら良かったって。

食欲がない中で
「とりあえず食べてもらう」
これを優先にするよりも、

Aさんが美味しいと言ったものを、
ほんの少しでも美味しいと思いながら
食べてもらえば良かったって。

そんな後悔が残ってます。

まぁ、
小さなことかもしれませんし、

実際にそれをやったところで
自己満なのかもしれませんけど。

自分ならその方がいいなってだけで。

うん。あくまで自分なら・・ね。

二回目の訪問

この日は調子が良さそうで
食事もあっさり完食。

奥さんの作った漬物を
「美味しい美味しい」と。

食べる事に
喜びを感じているかに見えた。

その姿を奥さんが嬉しそうに
見ているのがわかる。

伝わってくる。

食事を終え「ご馳走様でした」
と言うAさんの姿に私、
嬉しくて拍手をしてしまいました。

すると本人、奥さん、私の三人で
拍手が起きるという、

このちょっと変な光景に
その場が和み、
全員に笑顔がこぼれます( *´艸`)笑

三回目の訪問

この日も体調は良い。
身体を拭いたり耳かきしたり。

奥さんと三人で
少しゆったりとした時間を
過ごしました。

この日初めてAさんから

「次はいつ来てくれる?」

って言ってもらえました。

なんか凄く嬉しい(*´▽`*)

 

・・・・・・・・・・・・・・

こんなに穏やかな時間やったのに。

ほんとに病気なん???
って思えた時間やったのに。

この二日後ぐらいに、Aさんの状態が
あまり良くないと耳にする。

もう一度会えるかな?今週行くまで「もって」欲しい

 
「Aさん、お亡くなりになったわ」

もう一度会う前に…
いつか聞かなきゃいけないこの言葉を
早々と聞く事になりました。

Aさんの残した言葉の意味

Aさん自身、
ご自分の死期をわかっており、

亡くなる少し前に「悔しい」と。

これを最期の言葉として
お亡くなりになられたそうです。

冒頭にも書きましたが、

私はここに至るまでの
Aさんの人生、時間の歩み方は到底、
理解してませんので

この「悔しい」の意味が
どういう意味なのか?正直わかりません。

それでも・・Aさんのこの言葉は
直接聞かなくても、
胸にガツンと来るものがあったんです。

贅沢言うなら三分の三がいい

たった三回でしたが、
その内の二回は笑顔のAさんでした。

Aさん本人含め、
奥さんと私の三人で
拍手をしたあの時、

そこには確かにゆっくりと、

そして、

温かい時間が
流れていたと思います。

Aさんはどうでしたか?
あの時、私と同じ気持ちを
持っててくれたでしょうか?

それなら凄い嬉しいな。。

Aさんへ

そうそう。私、

落ち着いたら一度
Aさんのお家に行こうと
たくらんでます。

その時にAさんの大好物だった
しらすの釜揚げと漬物の事、

奥さんに沢山、たくさん、
伝えときますねー(*´▽`*)

Aさんの中の
3時間って貴重な時間を
少しでも一緒に
過ごせて良かったです!

本当に本当に
ありがとうございました。

出来るなら、もっともっと
いっぱい色んな話を
聞きたかったですけどね。

嫌な3時間って長いのに。

Aさんとの時間が3時間って(ー ー;)
私、全然足りなかったや。

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“~合計3時間のAさんとの関わり。3回だけの訪問介護~” への2件のフィードバック

  1. チェリー より:

    いつも温かい内容を読ませて頂きありがとー>^_^< Aさんにとってのメルさんとの時間は、心のこもった、温かい時間だったと思います。
    真心は必ず相手に伝わると私は信じてます。だから、メルさんがAさんを優しく温かく思う気持ちは、100%届いていると思ってます。たとえ、短い時間でも真心って大切だなぁ~って、改めて思わされました。ありがとー

    • meru より:

      チェリーさん、こんばんは!
      コメントありがとうございます。

      ブログを読んで下さってる皆様からの客観的な意見はとても参考になりますし、自分で気付かない部分も気付かせてもらってます♪

      Aさんに私の気持ち、伝わってたかな^_^
      チェリーさんが言ってくれると、そんな気がします!

      真心、相手を優しく温かく思う気持ちが伝わること私も信じます。
      実際チェリーさんの温かい気持ちがいっぱいの私へのコメント、凄く伝わってますので!(^∇^)

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