大切な人が余命半年だと言われたら⑤~あなたはその余命を本人に伝えますか?~

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大切な人が余命半年だと言われたら④~あなたはその余命を本人に伝えますか?~

副作用

抗がん剤治療が始まってから、
やはり、目に見える形で
副作用が出てきました。

食欲もなく、食事にも
ほとんど手をつけない。

入院した当時より、
随分痩せた事がわかります。

どうせ抜けるからと。
短く切った髪の毛も、
ベッド上に散らばってる。

この頃、叔母は私に
「メル、今度帽子買ってきて」
と言っていた。

 

 

けれど、
私が叔母に帽子を買う事は
ありませんでした。

キューブラーロスの5段階

仕事中、病院から電話があり、
一瞬、何事かとドキッとする。

話の内容としては、
どうやら叔母が、

“自分の余命の事を信じていない„

と言ったもの。

まるで他人事の様に、
話を捉えてると言った様な。

この時の状態が、もしかすると、
キューブラーロス5段階(死の受容モデル)

この“第1段階、否認と孤立„

【頭では理解しようとしているが、
何かの間違いだと認めたくない状態】

だったのかもしれない。

自分の病気の事を、初めから
受け入れると言った人でも、
やはりこの段階を人は辿るのかな・・。

罪悪感

このタイミングで私は、
自分の口から本当の事を
叔母に告げる事にしました。

何故このタイミングだったのか?

叔母の気持ちよりも
何よりも、多分・・

ー自分が辛かったからー

だと思う。

話を合わせる度、
嘘をつく度、
知らないふりをする度、

ずっと持ってた罪悪感。

叔母ちゃん。
もう一人で抱えんといて。

私の口から真実を告げる

ある日の夜18時半頃。

暗い雰囲気が嫌なので、
テレビをつけ夕飯を一緒に食べる。

この夕飯が終わってから
話をしようと決めていた。

小さな理由だけど。

これから話す内容の後に、
とてもじゃないが、
ご飯を食べようって気に
ならないんじゃないか?

と思ったから。

ただでさえ無い食欲。
一口でも多くの食べ物を
口に入れて欲しかった。

結局、ほとんどの食事に
手をつけることなく、
夕飯を下げることにはなったけれど、、

お互い無言で静かな時間。

「叔母ちゃん、テレビみてる?」
「いーや。みてないで」
「そうなん、じゃあ消すで」
「うん」

更に静けさが襲う。

大きく深呼吸をし、
ゆっくりと切り出しました。

「叔母ちゃん。あのな、
真剣な話があるねん」

「うん、どした?」

「先生から自分の病気の事
聞いてるやろ?」

「聞いてるで」

「その・・・叔母ちゃんの
命の時間の事も聞いたやろ?」

ここで叔母から
予想外の言葉が返ってきました。

「いーや?聞いてないで」

「!!!!????」

「先生、言ったって言ってたで」

「知らんわ~」

『どういうことなのか?』

考える間もなく叔母が

「んで?何?ハッキリ言って」

と言ってくる。

だけど、なかなか切り出せない。

予想外の答えに、
軽くパニクってしまった。

「言ったらショック受けるで」

「言って。大丈夫やから」

「・・・・叔母ちゃんのな、
病気が・・もう治らんねんて・・」

「うん、それで?
そんな小さい声聞こえへんわ」

声を振り絞って言う。

「叔母ちゃんのっ!
・・命の時間がもうあんまりないねんて・・・」

叔母は私から目を離さない。

「どれぐらいなん?」

「初めは半年程って。でも
この前の話では今年もつかどうかって・・」

何秒ぐらい経ったのか?
そんなに経ってないかもしれないし、
凄く時間が経ったのかもしれない。

もう、、
自分がちゃんと伝えてるのか?
この時はわからない程必死だった。

叔母ちゃん。待ってたん?

「わかったで」と叔母が言う。

それに対して私は、
「ショックじゃないん・・?」
と聞き返した。

「うん。前も言ったやん。
それが自分の運命やって」

「ちゃんと受け入れたで。
ただ、思ってたより短かったけどな。
もう少しあると思ってたわ」

と、そう話す叔母の顔には
流石に笑顔はなかった。

どちらかと言えば、
ヤレヤレと言った表情。

「メル、ごめんな。
これから辛い思いさせてしまうな。
だけど、叔母ちゃんが死んだ後の事、
色々大変やろうけど頼むわな」

叔母は、、
この話を私から直接聞く事を、
待ってたのだろうか…

大馬鹿やろう

一番辛いであろう本人を目の前に、
私は、、涙を流してしまった。

「何でっ。何で。もう嫌や」と。

泣きながらそんな事を言う私を
慰めるかの様に、叔母は

「人間生まれた時は裸、
服着て死ねるだけマシやー」

と言っていた。

 

 

私は、、
どうしようもない大馬鹿や。

泣かないって決めたのに。
本人の前で泣いてしまうなんて。

やりたかったこと

この話を境に、腹を割って
これからの事を決めていきました。

会いたい人はいないのか?

叔母ちゃんの死を、
誰に知らせた方がいいのか?

お葬式には誰を呼びたいか。

お墓はどうするか?

お金の事、保険の事・・。

具体的なことを話しました。

この時はお金の心配は全くなくて。
ただただ、出来る限り叔母の希望を
取り入れたい。

その気持ちだけだった。

そして、、叔母が亡くなった後の
気持ちも大事だけど、
何よりも一番聞きたかったこと。

今を生きている叔母の
今現在の気持ち。

「これはやりたかったなー。
って事ある?」

「そうやなー。うーん。
特にないけど、しいて言うなら
旅行に行きたかったかな」

「じゃ!旅行に行こう!
計画する!」

「大丈夫かいな」

体力もないのに行けるのか?
と色々心配していたが、

「介護のプロがここにいまっせ!」

と伝えると

「頼もしいな。楽しみにしとこ♪」

と笑って言っていた。

これが全ての答え

この話を聞いた今、今後
抗がん剤治療はどうするか?

副作用で辛い思いをしながら、
寿命が少しでも
伸びる方がいいのか?

寿命は短いけれど、
なるべく辛い思いをせず、
痛みを緩和していく方を取るのか?

叔母の意思を確認してみる。

その答えは予想通りのものでした。

「抗がん剤はやめる。もう辛い思いや
痛い思いしてまで、長生きしたくないわ~」

抗がん剤治療拒否。

これが叔母の出した全ての答え。

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“大切な人が余命半年だと言われたら⑤~あなたはその余命を本人に伝えますか?~” への3件のフィードバック

  1. rhapsody より:

    こんばんは
    夜勤中なのに涙出ました

    勉強になります

    メルさんも
    お身体に気をつけて
    頑張って下さい

    そして自分も悔いのないようにやらなければ…………

    • meru より:

      夜勤中に読んで下さったんですね(*‘ω‘ *)
      いつもお仕事お疲れ様です。

      そしていつも通り、私の返信が遅いのは
      ご愛敬で宜しくお願いします( ̄▽ ̄)オイオイ

      ところでrhapsodyさんの今回のコメの
      「お身体に気をつけて」って言葉。

      私も普段、誰かに言ってる言葉ですけど、
      なんかこう、、この言葉って、人に言われるといいですね。

      相手を想いやる、温かみのある言葉に感じました。
      私こそrhapsodyさんとのやりとりで学ぶ事はあります。

      rhapsodyさんも忙しいでしょうけど、
      日々、お身体に気を付けて・・(*^-^*)

      今日も悔いのない1日を。大切に過ごしマショー!!

  2. rhapsody より:

    あっ
    どーも

    そのお身体に気をつけて
    なんですが
    以前はまるっきり社交辞令で使ってました
    それは自分が身体に支障なくピンピンしてたからです

    メルさんの年齢でしたらピンとこない話しかも知れませんが
    自分46歳でして

    ここ数年で膝が痛くなったり
    いろんなところが老化していくんだなぁと感じるので

    ホントに身体が動くってありがたいっていうことがわかってきたのです

    なのでお身体に気をつけて
    なのです

    メルさん
    はまさきめーるの掲示板
    遊びにきて下さいよ

    けっこう賑わってますよん

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